「人に会う旅」
〜フィリピン・ピナトゥボ地域との交流〜
アエタスが岩倉に
岩倉市制が25周年を迎え、ピナトゥボ地域との交流も5年目を迎えた1996年1月、
フィリピンの山岳少数民族・アエタスを岩倉に招きました。
この年、岩倉市では記念事業の一つとして「それぞれの平和を考える」と称する事業が開催されました。
その関連事業として、
フィリピン・ピナトゥボ地域との交流に協力していただいている市民の皆さんへのお礼の意味も込め、
岩倉市民の友人であるアエタス、
そしてアエタスが絶大な信頼を寄せているクユーガン医師を岩倉に招待し、岩倉市民との交流事業を行いました。
生まれた年や住所も定かではないアエタスを招くことは、
ビザの取得など困難な課題が数多くありましたが、
岩倉市をはじめ駐日フィリピン総領事館、
中部フィリピン友好協会など多くの関係機関のご協力をいただき実現することができました。
11月19日に来日、12月9日に帰国の途につくまで、
2人のアエタス、ナブクロッドに住むリーダーのロジャーさん(男性)と、女性リーダーのルスさんは、
岩倉市内の小学校などを訪れ、大勢の岩倉の子どもたちと交流することができました。
竹を使った火起こしや、狩猟道具の弓矢の実演、竹筒で炊いたご飯の試食などなど、参加した子どもたちはみなビックリ。
火起こしや弓矢に挑戦した子どもたちは、火が起きたり、矢が的に当たったりすると大きな声で歓声を上げていました。
また、2本の竹の間をリズムを取りながら踊るバンブーダンスは大好評。
竹に足を取られながら、アエタスと楽しく踊る子どもたちの姿が見られました。
また、アエタスの2人も市内の家庭にホームステイし、日本の生活を体験したり、
岩倉市が交流している福井県和泉村を訪問し、生まれて初めての雪の冷たさや美しさを実感しました。
生活、文化などの異なるアエタスとの交流は、お互いの「異」を認め合うとともに「同」を見詰め合うよい機会となりました。
<滞在中の日程>
11月30日 児童館主催の子どもフェスタに参加。バンブーダンスなどの遊びを通しての交流。
12月1日 岩倉市制25周年記念式典に来賓として出席。
2日 岩倉市長表敬訪問。
3日 市内幼稚園、小学校を訪問。子どもたちと交流。
4日 協会会員と福井県和泉村のスキー場へ。冬の寒さと雪の冷たさを実感。
6日 市内小学校を訪問。子どもたちと交流。
7日 市内中学校を訪問。生徒と交流。午後は、希望の家で市民との交流。火起こしや弓矢を実演。